世界にたったひとつだけ、
一番大好きなもの、あなただけのオリジナルです。

 ここでは、今までにわたしがリメイクした作品をご紹介しています。一点一点が手作りのオリジナルのもので、世界に二つとありません。西陣織の持つきらびやかな素材を活かして、和装にも洋装にも、そしてフォーマルにもカジュアルにも、シーンを選ばない身近なものに生まれ変わらせています。
 たとえば、思い出深いけれど着なくなってしまったきものがコサージュに生まれ変わって、よそ行きの装いの胸元を飾ったり、バッグとなっていつも一緒にいると考えたら素敵だと思いませんか。若い頃にお気に入りだった帯が、ランチョンマットに生まれ変わって毎日の食卓を彩っているのを想像したら楽しと思いませんか。

 西陣織の持つきらびやかなイメージと、皮や帆布などの他の素材との組み合わせが、まるで優雅に泳ぎ回る「錦鯉」のように思えて、パッチワークを施した作品のカテゴリーは「錦ごい」と名付けました。
  お客様からお預かりした生地を見ながら、さてどんな模様を作ろうかと考えるのも、わたしのお仕事の楽しいひとときです。


 もしかしたらずっと簞笥や押し入れの奥で眠ったままだったかもしれない帯地やきものが、お客様が毎日のように手に取って使うもの、身近なものとして生まれ変わるのは、わたしにとって何よりもうれしいことです。
  バッグ、コサージュ、Tシャツ、ハンチング帽など、身につけていただくものには、いつもひざに乗せて可愛がって欲しいというイメージから「駒いぬ」と名付けました。
  最近は、帯やきものの生地でかわいいぬいぐるみを作ったら、人気が出るのではないかしらと思っています。


 日本には四季があります。春夏秋冬、それぞれが美しくそして楽しい。一日一日を大切に過ごせば、日々の暮らしも自然と潤いを帯びてくるのではないでしょうか。毎日使うものではないけれど、四季折々の特別な日に生活空間を華やかに彩ってくれるものたちには「鶴かめ」と名付けました。
  大事にしていた帯やきものの生地を特別なものに仕立てて、ここぞというシーンに使っていただきたいという思いを込めています。