1982年、京都北白川に西陣織リメイクのお店
「MIDORIYA 太佳子」が開店しました。
今から何年前になるのでしょう。京都市内でも屈指のお洒落なスポットである、白川通りのマンションの一角にに約三坪の小さなお店を出したのが「京都 太佳子」の始まりです。
写真を見ればおわかりいただけると思いますが、通りかかる人だれもが「何のお店かな?」と、目を奪われるような奇妙な形をした、薄桃色の大きな梁が目印の小さなお店でした。
お店のことがが掲載された当時の雑誌をひっぱり出して見てみると「変形ピラミッドのようなその空間には、美術館のように、バッグや小物がディスプレイされている」と紹介されています。
また、「ところがそんな小物たち、よく見ると実はタダモノではない。そのいずれもが、西陣織りの帯地をあしらった、壮麗なものばかり」とも書かれています。
日本人の外国ブランド志向現象に「なぜ自国の素晴らしい文化に目がいかないのかしら?」と思ったことが、「京都 みどりや 太佳子」の開店のきっかけでした。
以下、記事を引用します。
「すばらしい伝統美術と西陣織に魅せられた作品たちは、もはや和装にとどまらない。西陣織に螺鈿細工を施したクラッチバッグ、ベルベットと西陣織、皮と西陣織、和と洋の異素材が出会って、巾着と呼ぶのもポシェットと呼ぶのも自由。瞠目すべきは、24金の金糸の帯を使用したバッグ。「勿体ないとおっしゃる方もいるけど、たんすの底で眠っているよりいいでしょ」といたずらっぽく笑う。バッグの他にも、ベスト、ピアノカバーや創作額と西陣織づくし。。。。」
当時のこの考え方は、今でも揺るぎなくわたしの中に生きています。
わたしは日本の伝統美をいつまでも未来に残し、少しでもそのすばらしさ、良さを皆様に伝えたいと思っています。
京都 MIDORIYA 太佳子
▲現代的なデザインでも、伝統的な着物姿とよく似合うのは、やはり素材が一緒だからでしょうか。